「プレオ」ってどんなん?


プレオしょーめん

「世界の広さを知った時、本物だけが見えてきた。」

走りと、安全と、楽しさのベストバランス。ちょうどいい背の高さが、答えです。

ミニバン、ハッチバック、SUV、1BOX・・・。
いいところだけを一つにしたら、
プレオになりました。

またまたカタログより


「プレオ」と「ヴィヴィオ」

「プレオ」ってどんなん?言われても、こんなんです・・・。

 って自分で付けたタイトルに責任の持てないまさやんですが、プレオ自体の説明などはスバルやオーナーさんのHP(存在するのか知りませんが)に任せるとして、このまさやんランドではせっかくヴィヴィオ(はっ!もう旧型って呼ばれちゃうのね?)メインなのですから、プレオとヴィヴィオを比較しながら、
どこがどう変わったのか?ヴィヴィオと比べてどうなったのか?ヴィヴィオのどういうところを受け継いでいるのか?
・・・などをまさやんなりのやり方で紹介して行きます。


プレオロゴ これはLM

コンセプト

てのとおり全く違います・・・。
スバルみずから、「新・コンパクトワゴン」と言っています。

スバルは今まで、いわゆる軽自動車のスタンダードである「ハッチバック」ボディをヴィヴィオまで作りつづけてきました。

軽自動車の規格改正にあわせて、次の軽自動車を考えなければならない時に、それをあえて「ワゴン」で行こうと決める時に社内で賛否両論あったかどうかは知りませんが、スズキやダイハツのように軽自動車に複数車種を持つのが難しいスバルにとっては大英断であったのでは?
とくに、このHPを見て下さっているヴィヴィオやレックスユーザーの方なら、スポーツできるスバルの軽、ラリーで勝てるスバルの軽を望んでいたのではないでしょうか?
そういった声を切り捨てて(当然切り捨ててる気持ちはないでしょうが)でも、「コンパクトワゴン」で行くからにはそれだけ自信があるのでしょう。
それとも、このあとに「ハッチバック」ボディの新型車が控えているのでしょうか?


まさやんヴィヴィオと2ショット

ボディ

 回の軽自動車規格改正は、安全性向上の為のボディサイズの拡大が主な目的でした。
あくまで、「安全性向上」が目的ですから、ボディサイズの拡大=居住性の向上という公式は残念ながら成り立ちません。これは、お国からの御達しだそうで、今回モデルチェンジした軽自動車すべてに言えることです。
しかし、いずれにしても安全性は向上したわけですから喜ぶべき事でしょう。
さて、ここでは数字から見たプレオとヴィヴィオの比較をしてみましょう。
ヴィヴィオ
RX-SS
プレオRS
全長(mm) 3,295 3,395 +100
全幅 1,395 1,475 +80
全高 1,375 1,575 +200
室内長 1,695 1,685 -10
室内幅 1,195 1,220 +25
室内高 1,145 1,270 +125
ホイールベース 2,310 2,310 0
最低地上高 150 150 0
トレッド(前) 1,220 1,285 +65
トレッド(後) 1,200 1,260 +60
車重(kg) 730 860 +130
DOHC S/C スポーツシフト 2WD車同士の比較
 まず、当たり前ですが新規格どおりに全長・全幅ともに大きくなっています。ただ、上でも書いたようにその拡大分が安全のために使われた(というか国に使え!って言われた)ので、居住性があまり上がっていないのが室内の各数値を見ても分かりますね。それではあまりにも新規格のメリットが無いので、今度は上方向、つまり頭上高を高くして広々感を出そうということですね。
実際乗ってみると、広さ自体は数字どおりあまり広くなったようには感じられませんが、頭の上にかなり余裕がある為、開放感はかなりあります。
で、足回り関係の数値に目をやると、ホイールベース・最低地上高ともに全く一緒で変わっていません。このことから、かなりの部分(もしかしてほとんど?)ヴィヴィオからの流用だと思われます。ということは、逆に考えれば、あの最高の足回り(言い過ぎ?)を持つヴィヴィオのワイドトレッド版と考えられるわけで、良くないわけがありません!

ただし、やはりというかしょうがないというか、背の高さとボディの強化、ガラス面積の拡大から来る重量増は避けられなかったようですね。


並べてみました

エンジン

 回の規格改正には排気量の拡大は含まれませんでした。しかし、重量の増加は分かっていたので、パワーアップしなければならないと、各社苦労しているようです。

さて、プレオには4種類のエンジンが用意されました。カタログのエンジン名称から分かるようにヴィヴィオに積まれていたEN07「クローバー4」エンジンをリファインしたもののようです。プレオはCVTに重きを置いているために、すべて中低速トルクを重視したチューニングになっています。

動弁機構 SOHC DOHC
過給機 NA S/C S/C+I/C S/C+I/C
最高出力(ps/rpm) 45/6400 58/6400 64/6000 64/6000
最大トルク(kgm/rpm) 5.7/4000 7.3/4000 9.1/3600 10.1/3200
ガソリン レギュラー ハイオク

 で、今回特にスバルがメインと考えているのが、SOHC+スーパーチャージャー(インタークーラーが付かない)エンジンで、スバルではこれを「マイルドチャージ」と呼んでいます。
なぜ、名前をわざわざ変えたのかは定かではありませんが、おそらく過給機がいかにも付いていそうなイメージと、過給しているという感覚を名前から払拭したかったのでしょう。
で、いかにも「ふつうのエンジン」ですよ。としておき、乗ってみると「ほんとに660cc!?」(カタログより抜粋)と言わせる・・・。ううん、せこい!


エンジンルーム

ミッション

 ッションはマニュアル5速に、CVTを進化させたi-CVT。さらにi-CVTに7速スポーツシフト機構を付けたSS i-CVTの全3種類です。

ヴィヴィオで実績を積んだCVT。
スバルはかたくなに「クリープ現象」不要説を唱えていましたが、結局車庫入れ時などにはクリープ頼みで操作した方が楽なのは言うまでもなく、逆に「進まない」CVTは急発進などを招くため、クリープ推進派に180度転換したのでありました。ちゃんちゃん。
で、電磁クラッチからトルクコンバータに換えて「クリープ現象」を実現しています。
さらにi-CVTの「i」はインテリジェンスのですが、そのゆえんは今流行の「登降坂制御」で、ほかの段付AT(まさやん造語)はたとえば、下り坂なら3速→2速という風にエンジンブレーキをかけます。ところがi-CVTは無段階を生かし、今の状況に最適なギア比を常に変化させエンジンブレーキをかけるというメリットがあります。
また、雪道の発進などでタイヤが空転しそうになっても、ギア比を制御し発進しやすくする簡易トラクションコントロール(あまり前面に押し出していないが)みたいな効果もあるようです。
7速スポーツシフトは基本的にヴィヴィオの6速SS+1速です。ギア比設定はカタログによると、6速SSの1〜5が狭まり、6のもう一つ上に7。中低速は1〜5を使いこなし。高速では7速で燃費重視。とそんな感じでしょう。


インパネ

グレード&装備


 んと!マニュアルミッションにはNAエンジンのみというマニュアル派にはあまりに残酷なラインナップです。あのDOHC+スーパーチャージャー+MTの組み合わせは、今回用意されませんでした。それだけ、スポーツシフトに自信を持ってるんでしょうか?グレード構成はバンを含めて6つ。
グレード A F L LM RM RS
駆動形式 2WD/4WD 2WD
MT車エンジン NA ----
CVT車エンジン NA SOHC
S/C
SOHC
S/C+I/C
DOHC
S/C+I/C
CVT i-CVT スポーツシフト i-CVT
後輪ブレーキ ドラム ディスク


 スポーティなグレードはRMとRSで、2グレードともスーパーチャージャーインタークーラー付。
さらに、RSはエンジンがDOHC・ハイオク仕様となり、なんと4輪ディスクブレーキがおごられます。
さらにさらにRS、タイヤ&ホイールが155/55R14!ただし、FFのみの設定です。
7速スポーツシフトもRMとRSに装備。
プレオは全車コラムシフトのため、シフトスイッチがステアリングに内蔵されています。シフトスイッチは左右に1つずつあり、各々上に押すと+、下に押すと−としてシフトします。
これで、ステアリングから手を放すことなく、7速を自由に操ることが可能になりました。気分はF1レーサー(嗚呼!スバルコローニ・・・)。

シフト表示は、インパネの左上にあえて機械機械した雰囲気で、大き目の赤色7セグメントLEDで示されます。ここらへんはスバルらしい雰囲気を大事にした演出ですね。



室内全体

走り〜まさやんインプレッション〜

 て、今回まさやんが試乗したのは、「マイルドチャージ」搭載のLMです。
スポーツシフトじゃないのが残念ですが、とにかく出来立てのホヤホヤの新型車なので、期待に胸躍らせながら(普段使いませんねこの表現)乗ってみました。・・・と、その前に。

サイズの比較もかねてヴィヴィオと並べてみました。「あれ?見た目そんな大きくなってないな。」が第一印象でした。
スタイルは「ミニレガシィワゴン」といったところでしょうか。顔は先日モデルチェンジしたレガシィをイメージさせますし、一番後ろのピラーはブラックアウトされ、これまたレガシィイメージでしょう。テールランプもフォレスターのものを傾斜させたような感じで、今のスバルデザインを融合させたスタイルになっています。

実際に乗り込んでみると、まず、視界の良さに気づかされます。ヴィヴィオよりかなり高い位置にシートがある(しかし高すぎるわけではない)というのもありますが、小さい子供が周りにいても確認できるようにガラス面積を広く取ったということもあるんでしょう。室内の広さとあいまってかなりの開放感を感じました。
で、ヴィヴィオから受け継いだ点として車幅の見切りの良さが上げられます。写真を見てもらうと分かりますが、ボンネットの左右が盛り上がっていて見切りが良く、狭いところでは助かるでしょう。

さて、操作系はまずサイドウォークスルーを実現するため、CVT車は全車コラムシフトを採用しています。操作は適度なかたさ(重さ?)で、望んだポジションに入りやすく、誤操作は少ないでしょう。
ドライビングポジションは、はやりのRVのトラック的なものではなく、セダンのようなごく自然なものです。


前席


 ルを回し、ヴィヴィオ譲りの「クローバー4」エンジンを目覚めさせ、コラムシフトをDレンジに入れ、足踏み式のパーキングブレーキを開放。今回から採用(?)のクリープ現象を使いつつ、早速走り出してみました。
この「マイルドチャージ」エンジンは、さすがにトルクを最重要視したユニットだけあって、発進から中速域での再加速、坂道の上りまで、ヴィヴィオからかなり重量の増えたプレオを不満なく引っ張ってくれます。
スポーティではないですが、スーパーチャージャーの特性を生かした、まさに過給機付エンジンを感じさせない「排気量が増えた」ような感覚です。この「過給機付エンジンを感じさせない」というのが、あえて「マイルドチャージ」と名前を付けた理由なんだと納得しました。

あと騒音は、ヴィヴィオに比べて全体的に少し静かになりました。確かにエンジンを回したりするとにぎやかにはなりますが、CVT独特の高周波は少なくなったし、ロードノイズも少なくなったように感じました。


バックショット



 i-CVTは、普通に走っているとヴィヴィオのCVTとほとんど変わりありません(中身はかなり変わってるはずなんですけど)。
登降坂制御に関してははっきりと感じられました。登りに入るとトルクの出やすいギア比に設定され、アクセルをそんなに踏み込まなくても登っていき、下りに入るとエンジンブレーキのかかるギア比に設定され、AT車にありがちな下り坂加速をできるだけ防いでくれます。どちらも「無段変速」の利点を生かし、段付感なくギア比が設定されていきます。
下りが一番体感できるのですが、アクセルを踏まずに車が加速していきそうになると「じゅわーー」っとエンジンブレーキが効き始めます。さすがにあまりの急な下りになるとブレーキが必要ですが、そこそこの角度の長い下りなどで重宝するでしょう。

で、CVT独自のスポーティレンジ「S」。これ、はっきり言って楽しいです。スポーツモデルでもないのに、かなり楽しんでしまいました。というのも、もともとマイルドチャージエンジンがトルク重視エンジンということもあって、Sレンジとの相性が良く、アクセルを踏めば元気良く、離せば積極的なエンジンブレーキでかなりスポーティな走りができます。

あ、CVTのまとめとして、やっぱりクリープ現象はあった方がいいですねぇ。


シートアレンジ


 になる走りについてですが、乗り味はヴィヴィオのしっかり感(評論家は剛性ていうのね)と4輪独立ストラットのメリットを受け継いだものでした。しかも、背がかなり高くなっているにもかかわらず安心して走れ、背の高さを意識させない実に走りのスバルらしいセッティングです。
プレオの販促用ビデオを見てびっくりしたのですが、65km/hのレーンチェンジテストの映像があり、全く背の高さを感じさせない挙動で、駆け抜けていました。
口で説明するのは難しいのですが、オーバースピードで突っ込んだりすると、当然背の高さもあるので外側に傾き、こけようとする。ところが、スバルお得意の足回りの良さと絶妙なサスセッティングで、こけようとする力を打ち消すようにリアが外側に出ていき安定する。そんな感じです。ボディ剛性の高さもあるんでしょうか?
実際に試乗車でそこまでやるわけに行かないので試せないのですが、ちょっときついカーブでも安心(もちろん過剰は禁物)して曲がっていけました。
ベンツAクラスや某軽自動車の転倒が業界でも問題になり、かなり神経を使ったようです。

発表の日、京都市の北の方でかなり飛ばしてる試乗仕様の金プレオに会った人、それはまさやんです・・・。
また何度か試乗するかもしれないので、皆さん気を付けて下さい(なにをや!)。


まさやんチェック!

 後にまさやんの勝手な意見を・・・。

まず、RSにマニュアル仕様を望みます。(注:後にカタログモデルになった)
確かに時代はAT一色で、MTを用意しても採算が取れないというのは分かるのですが、せっかくヴィヴィオであれだけいいもの(ですよね?みなさん)を作っていたわけですから。
マニュアルしかダメって人がやむを得ずヴィヴィオから乗りかえるとしたら、何に乗ればいいのでしょう?スポーツシフトもこれはこれでいいと思うけど、それ一本で行くってのもどうかと・・・。
お願いしますよスバルさん。

チューニングベースとしてはどうでしょう?
もちろん、こんなカタチなので当然ドレスアップパーツは用意されるでしょう。
走りのチューンは、ヴィヴィオ譲りの4輪独立サスにRSならタイヤは14インチに4輪ディスクブレーキ。それにあの絶妙なサスセッティング。(あとマニュアルがあれば・・・)もともといいものを持っているので面白い車になると思うのですが。

ただ、ドレスアップでローダウンするにしろ、走行性能向上で足回りをいじるにしろ、セッティングが難しいのではないかと思います。背の高いクルマなので、上にも書いたようにこけないようなセッティングになっている。ということは、バランスを崩すとこける車になるかもしれないかなと。
ま、わたしはそこまで専門的には分からないので、偉そうなことは言えませんが、これから出てくるであろうアフターパーツを良く吟味して購入する必要があるかもしれませんね。

で、ヴィヴィオがプレオにバトンタッチしたのはいいとして、疑問が一つ。
スバルのイメージの一つである、ラリーはどうするのか?数々の輝かしい成績を残してきたヴィヴィオ。それを止めちゃうにしてはあっけないものですよね。ま、ヴィヴィオ自体はまだ数走っているので見なくなることはないとは思いますが、その後継車がないというのも・・・。
まさか、プレオでラリー!・・・それはないか。


い!かなり偏った角度でまさやんなりに「プレオ」を見てきました。皆さんはどう思われましたか?こんなに書いても、わたしはプレオを買ったわけでもないので、中には皆さんと感じ方が違うことがあったかもしれません。
また、スポーツシフト車などにも試乗するつもりですので、そのとき、加筆修正するかも知れません。許して下さい。

ま、どちらにしても、「プレオを買おうかなって思ってる」とか「ヴィヴィオから乗り換えようかな」って思っている方々の一つの参考意見となれば本望でございます。


プレオだよーん


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